千夜一夜の星降る夜に 楽曲紹介


音楽:7/f
作詞:入江陵慈 作編曲:松永龍也
うた: 黒鉄てんま / 日野あやめ
cv.時枝奈々子 / 森山由梨佳
イラスト:ロックムーン

私たちのために、平子先輩、あんな先輩達が創ってくれた曲なんだ。

私たち自身にとってもとても大切な曲よ。

楽曲解説:

 この楽曲は758の音楽をテーマにしたイベント『project758 Music Live うたをうたおう』の朗読ドラマコーナーに連動する形で、そこまでのドラマ展開で仲違いをしていたてんまあやめが、きよめら先輩たちの協力で仲直りする過程で、平子とあんなからプレゼントされた楽曲、という形で登場しました。

 イベントにおいては、あんなが二人に手渡したCDを再現した入場券CDが来場者全員に配布され、イベント中の朗読ドラマ後には、そのまま、時枝さん森山さんの二人が歌唱する流れで初お披露目となり、『うたをうたおう』というイベントタイトルに即した、ドラマとライブの連動が行われました。

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 758における少年ミリオン系統の楽曲では、「世界のおとぎ話や伝記などをモチーフを持つ」ことが共通していますが(例:平子の『銀月の騎士』だと『ドン・キホーテ』、『フィロソフィは午後の7時』だと『銀河鉄道の夜』)、この『千夜一夜の星降る夜に』は、ストーリー上、少年ミリオンのメンバーが創った曲なので、同じセオリーでいこうと、モチーフとして『千夜一夜物語』を引いています。
 
 このお話は、女性を信じられなくなり、毎夜女性を殺してしまうシャフリアール王のために、大臣の娘、『シェヘラザード』が自らの命を懸けて、千夜にわたり王に様々な物語を紹介する(事でだれも殺されず、本人も命を長らえる)という「枠」の物語です。

 ちなみに「開けゴマ」で広く知られている『アラビアンナイト』の物語も、この『千夜一夜物語』で語られる物語の一つとされていますが、それは後世になって、物語の収集を行ったガランが付け加えた物語とされていて、オリジナルには存在しない事が明らかになっています。

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 この曲で描かれているのは「信じる事」と「歳月」で、大好きな人や、小さなころになりたいと夢見たもの、そういったものに対する一途な憧れや思いも、何かのきっかけや、時間の経過(例えば千夜をすごす)とともに揺らぐ瞬間が来る、その瞬間の憂鬱を歌っています。

 (それでも、信じたい、という葛藤や、信じぬくことができるか、という不安、揺らぎの中で、信じて進むことができるのかな、と、結論を出さずに終わるあたりに、平子たちからてんまたちへのメッセージ性が見え隠れしますね。)

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 原曲はながらく758を応援いただいている方にはなじみであった、758のニコ生エンディング曲『AKDS及びそのアレンジの『AKDS 2015のボーカル版という事で、この曲もあわせると、3期4年にわたる758のニコ生で最も長い間流れていたメロディ、ということになります。

楽曲データ:

収録:
 『project758 music Live うたをうたおう 入場券CD
 『projecct758 音楽集 夢のアルバム

音楽配信:
 『758 STORE 特別版

歌唱:
 『project 758 music Live うたをうたおう』2017年2月12日

テーマソング
 『project758 ニコニコ生放送 第三期』エンディングテーマ
 『ななゆりの758TIMES』オープニングテーマ

歌詞:


あなたと千夜超え、
言葉を紡ぐよ――。

今朝もあぁ バスストップ、
青い青い青空は
窓の向こうで続いてる

私達はおさなく
ともに誤解しがちで
わかりあうこと ためらって
今日も帰り道

(星降る夜に)
繋ぐ口づけ 夢に優しく

(目覚めた朝には)
儚い想いの丈だと知って

(千夜一夜の)
物語は僕らに短く

(扉開くのは)
開けゴマでいいのかしら、
ねぇ、ガラン?


いつの日からか
哭き続けるこの風が
やむの意識している

振り続ける雨、
さりげなく 傘をかざす横顔
はじまりなんて そんな
何気ない ヒ・ト・コ・マ


走って走って走りぬいて
願って願って願いぬいて
信じて信じて信じぬいて

続く未来、夢の先へ――。
(Aha-)


(星降る夜に)
紡ぐ言葉 やがて尽き果てて

(目覚めた朝には)
儚い終わりがくるのなら、あぁ

(千夜一夜の)
シェヘラザードは語ってくれない

(扉開くのは)
二人も知らない呪文だから


たとえ明日になって
今のこの想い
記すことできなければ
誰が伝えるの?

二人で信じた――。
あなたと紡いだ――。