銀弾の狂詩曲 -シルバー・ブレット・ラプソディ- 楽曲紹介


音楽:7/f
作詞:入江陵慈 作編曲:松永龍也
うた:宮小路平子
cv.大西沙織
イラスト:おやま

…創りてが語るより…

もぉ、毎回それだとせっかく曲紹介まで見に来てくれた人に失礼でしょ?

…” うなちほ そそいえ きふきね ゆてね ”

あ、暗号…!?

楽曲解説:

 銀月の騎士「もし私を(中二から)目覚めさせる相手が現れたら…」という内容だったのに対して、この楽曲は「もし私のハートを射止める人が現れたら…」という、平子の愛の価値観を歌った曲で、どちらも平子のとまらない想像・妄想・空想の世界を歌う内容になっています。

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 前作のモチーフ作品は「元祖中二」ともいえる主人公『ドン・キホーテ』であり、こちらはドストエフスキーが「もっとも偉大で最も憂鬱な小説」と述べたとされる作品でしたので、今作もそれに釣り合う作品として「世界の10大小説」と言われる『赤と黒』に題材をとりました。恋心を一つ歌うにしても、平子らしいスケール感を意識しています。

 …とはいえ、それらは自分の心を読み取られまいとする平子なりの誇張気味な「装飾」で、よくよく読み解くと、歌っている内容は「あなたのメロディで私の心を満たして」という、とても純情めいた内容。表向きの言葉イメージとは裏腹に、敢えてひねりなくストレートに平子の気持ちを歌うを内容となっています(語りパートも禁止事項をたくさん主張しているようで、実は遠まわしに「正面から私をみて」、と言っていますね)。

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 タイトルは、前作のモチーフの主人公であるドン・キホーテに目覚めを迫ったのが『銀月の騎士』であったのに対し、私のハートを射抜く=私の恋を射止めるのが『銀弾の狂詩曲』である、という隣り合わせの関係となっています。(ちなみに銀のアイテムで狼男などの心臓を射抜く、という描写は現代のホラー映画発祥の、比較的近年の作品で完成された設定。)

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 平子役の大西さんより、新曲制作にあたってはバラードの曲調を意識する旨もあり、少し懐かしい感じのする曲調で、スローな立ち上がりとしました。また、『フィロソフィは午後の7時』の収録では大西さんの艶やかな伸びのある歌声が印象的だったこともあり、本楽曲では大西さんの歌声がより美しく響く設計が意識されています。

 一方、展開していく中でやはり最後はやや熱くなってしまうというあたりは、前作同様、ドラマや楽曲における平子の性格を踏襲しています。また、大西さんからのリクエストで「今回も縦読みを」とあり、ちょっと捻った形で含まれていますので、ぜひ探してみてください。

楽曲データ:

収録:
 『少年ミリオン 2nd album フィロソフィは午後の7時

音楽配信:
 『少年ミリオン フィロソフィは午後の7時

歌唱:
 『project 758 music Live うたをうたおう』2017年2月12日

歌詞:


何処へ向かって
運命の歯車を
揺らすの?
楽園はただ
不器用な僕のこと
見ている
 
渚にさざめく
 Θάνατος <タナトス>は
掛け違えたボタンのリフレクト
沈みゆくだけの結末を
見たくはないから
 
僕の心は真っ白<white canvas>
今も彩に飢えて
空模様は赤と黒
みだりに入り混じり
メロディアスな
その澄み切った眼差しで
僕の心、撃ち抜いてよ
銀弾の狂詩曲
<silver bullet rhapsody>
 

(語り)
ひとつ、私の後ろに立たないで
ふたつ、私の右に立たないで
みっつ、私の左に立たないで
よっつ、私の事を見おろさないで
いつつ、私の事を見上げたりしないで
むっつ、私の事を振り返らないで
ななつ、私の前に立って
        瞳に映るあなたを見つめて

 
夜空に きらめく
 Έρως <エロース>は
掛合わさる  絆 のリフレイン
その積み重ねだけがひたすらに
歴史を紡ぐの
 
僕の心は真っ白<brand new note>
今も居場所を求めて
路先は赤と黒
まだらに入り交じり
きらびやかな
その透き通った歌声で
僕の心、満たしぬいて
銀弾の狂詩曲 
<silver bullet rhapsody>
 
僕の心は真っ白<white canvas>
今も彩に飢えて
空模様は赤と黒
みだりに入り混じり
 
赤い滾りはやがて
七月の革命へと続くの
だからこの胸、貫いて
 
たとえそれが 報われない
愛のカタチだとしても 構わない
あぁ 銀弾の狂詩曲 
<silver bullet rhapsody>